
この記事の要点
治療の中心は、眠っている間にマスクから空気を送り、のどがふさがらないようにするCPAP療法です。CPAPの対象とならない軽症〜中等症の方や、CPAPが合わない方には、マウスピース(口腔内装置)を検討します。あわせて体重や生活習慣を見直し、原因によっては手術が選択肢になることもあります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療は、重症度や原因によって選び方が変わります。「いびきを止める」ことだけが目的ではなく、睡眠中の無呼吸を減らし、日中の眠気や全身への負担を改善することがねらいです。ここでは代表的な治療法をご紹介します。
1. CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)
中等症〜重症の睡眠時無呼吸症候群で中心となる治療です。鼻に装着したマスクから適切な圧力の空気を送り込み、気道が閉じるのを防ぎます。多くの方で、いびきや日中の眠気の改善が期待できます。
- 精密検査でAHI 15以上、または簡易検査でAHI 30以上で保険適用となるのが原則
- 装置はレンタルし、月1回程度の定期受診で経過を管理
- マスクや圧の調整で、無理なく続けられるようサポート
CPAPの導入から継続管理、費用までは CPAP療法ガイド で詳しく解説しています。
CPAPをいつまで続けるのかは、CPAPはやめられる?一生続ける必要があるのかで解説しています。
2. マウスピース(口腔内装置・OA)
主に軽症〜中等症の方に用いられます。下あごを少し前に出した状態に保つことで、のどの奥を広げ、いびきや無呼吸を軽減します。CPAPの対象とならない軽症〜中等症の方や、CPAPがどうしても合わない方で検討します。
- 持ち運びしやすく、出張や旅行にも対応しやすい
- 連携する歯科で、お一人おひとりに合わせて作製
- 重症の方には効果が不十分なことがある
3. 生活習慣の改善
どの治療を行う場合でも、土台として大切なのが生活習慣の見直しです。
- 減量:肥満が要因の場合、体重を減らすことで症状の改善が期待できます。
- 節酒:寝る前の飲酒は無呼吸を悪化させることがあるため、控えめに。
- 禁煙:のどや気道の負担を減らすためにも、おすすめします。
- 横向き寝:あおむけよりも気道が確保されやすくなります。
- 鼻づまりの治療:鼻の通りを良くすることも有効です。
4. 外科的治療
扁桃肥大やアデノイドなど、気道を狭くしている原因がはっきりしている場合には、手術が選択肢になることがあります。鼻の通りを改善する手術が検討されることもあります。適応は専門的な評価が必要です。
治療の選び方
どの治療が合うかは、検査結果(重症度)と原因、生活スタイルによって異なります。まずは 検査 で状態を正しく把握することが第一歩です。当院では、検査から治療・継続管理まで一貫して対応しています。
放置した場合のリスクは 放置するとどうなるか、病気の全体像は 睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは をご覧ください。受診をご希望の方は 受診のご案内 へお進みください。
監修:
院長 松江修平
【この記事の監修】
松江 修平(まつえ しゅうへい)
たちかわファミリークリニック 院長
杏林大学医学部卒業後、杏林大学医学部附属病院 循環器内科などで診療に従事し、2008年より現職。内科・循環器内科・呼吸器内科を標ぼうする当院で、睡眠時無呼吸症候群の検査からCPAP療法の継続管理まで、力を入れて取り組んでいます。日本内科学会・日本循環器学会 会員、日本医師会認定産業医。
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