
この記事の要点
睡眠時無呼吸症候群の症状は、眠っている間(大きないびき、呼吸の停止)、起きたとき(頭痛、口の渇き、熟睡感のなさ)、日中(強い眠気、集中力の低下)の3つの場面に現れます。ご本人は眠っているため気づきにくく、ご家族やパートナーの指摘で見つかることの多い病気です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状は、ご本人が自覚しにくいのが特徴です。多くは「いびき」や「日中の眠気」として現れますが、これらを単なる疲れや睡眠不足と思い込み、受診が遅れてしまうケースが少なくありません。ここでは、見逃しやすいサインを場面別に整理します。
睡眠中に現れる症状
眠っている間の症状は、ご家族やパートナーに指摘されて初めて気づくことが多いものです。
- 大きく慢性的ないびき
- いびきが突然止まり、しばらくして大きく息を吸い込む
- 「呼吸が止まっている」と指摘される
- 寝ている間に何度も目が覚める(中途覚醒)
- 夜間に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)
- 寝汗が多い
起床時に現れる症状
- 朝起きたときの頭痛や頭の重さ
- 口やのどの渇き
- ぐっすり眠った感じがしない(熟睡感のなさ)
- すっきり起きられず、寝足りない感覚が続く
日中に現れる症状
夜間に十分な休息がとれていないため、日中の活動にも影響が出ます。
- 強い眠気(会議中、デスクワーク中、運転中の居眠り)
- 集中力・記憶力・判断力の低下
- 倦怠感、やる気の出にくさ
- 気分の落ち込みやイライラ
とくに運転中の居眠りは重大な事故につながる恐れがあり、注意が必要です。
昼間の眠気の原因は睡眠時無呼吸だけ?
いいえ。昼間の眠気は、睡眠不足、睡眠の質を下げるほかの睡眠障害、持病で飲んでいる薬の副作用、うつ病などの心の病気でも起こります(厚生労働省 e-ヘルスネット「昼間の眠気」より)。
睡眠時無呼吸症候群では、眠っている間に呼吸が止まって眠りが浅くなるため、睡眠時間を確保していても昼間に眠気が出ることがあります。「寝ているはずなのに眠い」状態が続く方や、いびき・呼吸の停止を家族から指摘されている方は、検査で確かめることをおすすめします。眠気で仕事や運転に支障が出ている場合は、早めにご相談ください。いびきが起こる仕組みと原因は SASの原因とリスク要因 で説明しています。
こんな方はとくに注意
次のような特徴に複数当てはまる場合、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高まります。
- 太っている、体重が増えてきた、首が太い
- あごが小さい・引っ込んでいる
- 高血圧・糖尿病・心臓病などで治療中
- お酒を飲むといびきがひどくなる
背景にある要因は 原因とリスク要因のページ で詳しく解説しています。
症状が気になったら
これらの症状が続く場合は、放置せず一度ご相談ください。まずは セルフチェック でリスクを確認し、必要に応じて 検査 を受けることをおすすめします。
睡眠時無呼吸症候群の全体像については 睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは をご覧ください。受診をご希望の方は 受診のご案内 へお進みください。
監修:
院長 松江修平
【この記事の監修】
松江 修平(まつえ しゅうへい)
たちかわファミリークリニック 院長
杏林大学医学部卒業後、杏林大学医学部附属病院 循環器内科などで診療に従事し、2008年より現職。内科・循環器内科・呼吸器内科を標ぼうする当院で、睡眠時無呼吸症候群の検査からCPAP療法の継続管理まで、力を入れて取り組んでいます。日本内科学会・日本循環器学会 会員、日本医師会認定産業医。
診療のご予約・ご相談:https://www.tachikawa-fc.jp/
診療予約はこちらから:https://wakumy.lyd.inc/clinic/tachikawa-fc
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参考文献
- 日本呼吸器学会ほか 監修『睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020』南江堂、2020年(日本呼吸器学会)
- 日本循環器学会ほか『2023年改訂版 循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン』2023年(日本循環器学会)
- 三島和夫「昼間の眠気 – 睡眠不足だけではなく睡眠・覚醒障害にも注意が必要」(厚生労働省 e-ヘルスネット、2025年6月1日更新、2026年10月22日閲覧)
最終更新日:2026年10月22日