CPAP(シーパップ)療法とは|費用と保険適用の条件

この記事の要点

CPAPは、眠っている間にマスクから空気を送り、のどがふさがらないようにする治療です。保険診療で始めるには、精密検査(PSG)でAHIが15以上、または簡易検査でAHIが30以上などの基準があります。費用の目安は3割負担で月約4,000〜4,400円(当院の場合・2026年6月の診療報酬改定後)。一晩4時間以上の使用を目安に、定期的な受診で使用状況を確認します。

CPAP(シーパップ/持続陽圧呼吸療法)は、中等症〜重症の睡眠時無呼吸症候群(SAS)で最も広く行われている治療です。眠っている間に気道が閉じてしまうのを、空気の圧力で内側から支えて防ぐ仕組みです。ここでは、導入から続け方、費用までをまとめました。


CPAPの仕組み

装置から送られる空気を、鼻に装着したマスクを通して気道に届けます。この空気が「つっかえ棒」のように働き、のどがふさがるのを防ぎます。これにより、睡眠中の無呼吸やいびきが抑えられ、深い睡眠がとりやすくなります。日中の眠気の改善も期待できます。効果を得るには、一晩4時間以上を目安に毎晩使うことが大切です。


保険でCPAPを使えるのはどんな人?

保険診療でCPAPを導入する場合、次のいずれかが原則となります。

  • 簡易検査でAHIが30以上
  • 精密検査(PSG)でAHIが15以上

基準に満たない場合は、マウスピースや生活習慣の改善など、ほかの治療を検討します。詳しくは 検査の流れ をご覧ください。


導入の流れ

  1. 検査で重症度を確認し、CPAPの適応を判断
  2. 装置とマスクをお渡しし、使い方をご説明
  3. 自宅で使用を開始
  4. 使用データ(無呼吸の回数・装着時間など)を確認しながら、圧やマスクを調整
  5. 月1回程度の定期受診で経過を管理

CPAPを続けるコツは?

CPAPは「続けること」で効果が得られる治療です。最初は違和感があっても、調整やサポートで多くの方が慣れていきます。

  • マスク選び:顔に合うタイプを選ぶと、空気もれや圧迫感を減らせます。
  • 乾燥対策:加湿機能を使うと、鼻やのどの乾燥をやわらげられます。
  • 気になる点はこまめに相談:「うまく眠れない」「もれる」などは調整で改善できることがあります。
  • お手入れ:マスクやチューブを清潔に保つことも大切です。

CPAPはいつまで続ける?定期受診が必要な理由

「いつまで続けるのか」「やめられるのか」は、原因や経過によって異なります。詳しくはCPAPはやめられる?一生続ける必要があるのかで解説しています。

CPAP療法は、装置の使用状況を確認しながら続けることが保険診療の前提になっています。月1回程度の受診で、無呼吸がしっかり抑えられているか、無理なく使えているかを確認します。当院は訪問診療も行っており、継続管理の体制を整えています。


CPAPの費用はいくら?

保険診療の場合、装置のレンタル料と毎月の管理料(在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料など)を含めて、3割負担で、対面診療の月は約4,200〜4,400円、オンライン診療の月は約4,000〜4,100円が目安です(2026年6月の診療報酬改定後・当院の場合。お薬の処方の有無などで多少変わります)。マスクやチューブなどの消耗品の費用は管理料に含まれます。経過が安定している方や遠方にお住まいの方は、オンライン診療も選べます(当院では、おおむね3か月に1回は対面で診察します)。詳しくは受診時にご案内します。

3割負担の場合
対面診療の月約4,200〜4,400円
オンライン診療の月約4,000〜4,100円

いずれも当院の場合の目安です(2026年6月の診療報酬改定後。お薬の処方の有無などで多少変わります)。CPAPを保険診療で始めるには、精密検査(PSG)でAHIが15以上、または簡易検査でAHIが30以上などの基準を満たす必要があります。

CPAPを始める前の検査の費用は、これとは別にかかります。検査の費用は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査の流れと費用で確認できます。

費用の内訳(目安の根拠)

毎月の費用の中心は、次の3つの診療報酬です(2026年6月の診療報酬改定後の点数。1点=10円)。

  • 在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2:240点
  • 在宅持続陽圧呼吸療法用治療器加算(CPAPを使用した場合):960点
  • 在宅持続陽圧呼吸療法材料加算:100点

合計1,300点(13,000円)で、3割負担では3,900円です。これに再診料などが加わるため、上の表の金額になります。オンライン診療の月は、指導管理料と再診料の点数が対面の月と異なります。点数は、厚生労働省の令和8年度診療報酬改定で定められたものです。


CPAPをご検討の方へ

「検査でCPAPをすすめられた」「続けられるか不安」という方も、まずはご相談ください。

たちかわファミリークリニックでは、導入から継続管理まで一貫してサポートします。


当院の経験では、マスクを装着することに不安を持たれる方が多いです。

マスクは形の種類が豊富で、それぞれにサイズがあります。ご自身の顔に合ったものを交換しながら探すことが可能です。その際に、別途の費用は発生しません。

機器の空気の圧力は、微調整が可能です。実際に使っていく中で、送気圧を調節して、その方にちょうど良い圧力を探すことが可能です。

違和感や空気もれがある場合も、調整で改善できることがありますので、ご遠慮なさらずお申し出ください。

立川市内や、昭島市・国立市・日野市など近隣の市からの通院方法は、立川のいびき外来・睡眠外来のご案内をご覧ください。

ほかの治療法は 治療法のページ、放置した場合のリスクは 放置するとどうなるか をご覧ください。受診をご希望の方は 受診のご案内 へどうぞ。



監修:

たちかわファミリークリニック

院長 松江修平


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【この記事の監修】
松江 修平(まつえ しゅうへい)
たちかわファミリークリニック 院長

杏林大学医学部卒業後、杏林大学医学部附属病院 循環器内科などで診療に従事し、2008年より現職。内科・循環器内科・呼吸器内科を標ぼうする当院で、睡眠時無呼吸症候群の検査からCPAP療法の継続管理まで、力を入れて取り組んでいます。日本内科学会・日本循環器学会 会員、日本医師会認定産業医。

診療のご予約・ご相談:https://www.tachikawa-fc.jp/
診療予約はこちらから:https://wakumy.lyd.inc/clinic/tachikawa-fc

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参考文献

  • 日本呼吸器学会ほか 監修『睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020』南江堂、2020年(日本呼吸器学会)
  • 日本循環器学会ほか『2023年改訂版 循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン』2023年(日本循環器学会)

最終更新日:2026年10月22日